認定資格を目標に据えて技術者の意識を変革
最適なシステムを目指した内製化が大きく前進
世界有数の流通グループとして知られるセブン&アイ・ホールディングス。同社グループのIT戦略を担っているのが、セブン&アイ・ネットメディアである。グループ内の膨大な顧客情報を管理し、CRM 戦略の強化を支えるシステム基盤の一部として導入されたのが Salesforce だ。
グループ企業を IT の側面から支えるセブン&アイ・ネットメディアにとって、Salesforce の活用をいかに支援していけるかが重要なテーマとなった。同社では専任チームを立ち上げ、Salesforce にかかわる開発案件を受託するというビジネスが進められることになった。
その中で大きな課題としてとして浮上してきたのが、同チームの構成員が Salesforce にかかわるスキルをいかに獲得していくかという問題だった。
日々の開発業務だけでは得られない体系的知識が身につく
同社はチーム構成員に対し、Salesforce にかかわる教育・トレーニングの受講および認定資格の取得を強力にバックアップ。
「スキルアップのための有効な手段としてメンバーに資格取得を奨励していくという方針を打ち出すとともに、各チーム構成員のスキルを評価するうえでの明示的な指標としても資格制度を活用していくことにしました」とセブン&アイ・ネットメディアの飯田氏は言う。
現在同社では、Salesforce 専任チームのメンバーが「認定 Platform アプリケーションビルダー」「認定 Platform デベロッパー」「認定アドミニストレーター」などの有資格者となっている。
「グループ内の事業会社との折衝の現場で寄せられる技術的な質問に対しても、その場で自信を持って即答できるようになったほか、見積もり作業などもより迅速に行えるようになりました」と語るのはセブン&アイ・ネットメディアの佐藤崇氏だ。
オーソライズされた制度により根拠ある形で技術力を示す
認定資格取得の推進は、同社が顧客から Salesforce 関連の開発案件を獲得するうえでも大きな武器となっている。セブン&アイ・ネットメディアの小寺晋氏は「Salesforce の認定資格というグローバル規模でオーソライズされた制度により、お客様にわれわれの技術力を、根拠をもって示せるようになったメリットは非常に大きいと考えています」と説明する。
チームメンバーが各自の業務上のモチベーションを醸成するうえでも認定資格は多大な効果を発揮している。
「より高いレベルの資格にチャレンジして、Salesforce にかかわる理解をさらに深めることで、お客様に対して、より良い活用を目指した的確な提案を行っていければと考えています」とセブン&アイ・ネットメディアの近藤由香氏は力強く語る。
今後もセブン&アイ・ネットメディアでは、Salesforce の認定資格取得に向けた取り組みをさらに加速させていく構えだ。すでに Salesforce の認定資格は、同社にとって技術者育成のための重要ツールとして位置づけられている。